StartForce(スタートフォース)は、かつてスタートフォース株式会社により開発、販売されていた、ウェブブラウザ上で動作するデスクトップ環境システムです。
2006年の発売当時、このようなシステムは大変画期的でした。昨今では様々な場面で使われるようになった「クラウド」という言葉とともに、注目を集めることとなったのです。
InternetExplorerなどのウェブブラウザからログインすると、Windowsに近いデスクトップ環境で、オフィススイート、PDFの閲覧、メール、カレンダー、メッセンジャー等のサービスを扱うことができました。
次の項目で、「StartForceでできたこと」をもう少し詳しく見ていきましょう。
StartForceには、ユーザー登録を行うだけで利用できる無料のPersonal版と、企業向け有料プランのEnterprise版が存在しました。
Enterprise版では登録するユーザーアカウントの数によって月額利用料金が異なったようです。
使用できた機能は次のようなものになります。
オフィススイートMicroSoftOfficeとも比較的互換性のある、KingsoftOfficeが搭載されていました。
Writer(Word互換)、Spreadsheets(Excel互換)、Presentation(PowerPoint)、と、オフィスでの作業に必要なものが一通りそろっています。
Adobe ReaderPDF形式のファイルを閲覧するためのソフトです。
メッセンジャーインスタントメッセンジャーソフトです。チャットのような利用が可能でした。
システムコンソールOSに指示を出すためのコンソールです。
オーディオプレイヤー音楽の再生も可能でした。ただし、mp3の再生のみの対応です。
ビデオプレイヤー映像ファイルの再生もできます。こちらは、Flash形式のもののみ対応していました。
ウェブブラウザStartForce上からウェブページを見ることも可能でした。
メールソフトメールの閲覧、送信も可能です。
このように、最低限の業務はこなすことが十分可能なラインナップとなっています。
2020年現在では、StartForceそのもののサービスは終了しています。
公式のWebページも既になくなっており、その当時の特集記事などが残るのみです。
現在では、各社から様々なクラウドサービス(ストレージサービス、Webメール、カレンダーの共有サービスなど)が提供されていて、もはや生活に欠かせないものとなっています。
StartForceは、その走りであったことは間違いありません。